人見知りが治らない原因と脳の関係性。自分の長所を磨いて克服する方法
僕は物心がついた頃から人見知りが激しく、人付き合いが苦手でした。
社会人になっても人見知りは治らなくて、会社の人間関係も上手に築けずに職場では浮いた状態になることが多かったです。
周りからは、ただの甘えだろと思われていましたし、コミュニケーション能力が低い、できない社員として扱われていました。
そんな苦痛があり、自分でもどうにかして人見知りを治したいと努力はするものの、人を目の前にすると、緊張して自然な会話ができません。
本に書いてあるような、話上手になれ!質問上手になれ!もっと人に慣れろ!みたいなことを試しはするけど、それができないから困るんですよね^^;
でも、努力しても人見知りが治らないのには、しっかりとした理由がありました。
それは、生まれつき持っている気質が関係しているということです。
だから、世の中で言われている人見知りの克服法ではなく、自分にあった方法を見つけて、正しい努力をしなくてはいけなかったんですね。
そこで今回は、人見知りが治らない人が生まれつき持っている気質と、自分にあった克服法をご紹介します。
人見知りで人生損していると感じた過去
僕は人見知りのせいで、学生時代はあまり友人が多くなかったです。
部活もやっていなかったため、学校が終わると真っ先に家に帰り、自分の趣味に没頭する毎日を送っていました。
学校生活では、自分から声をかけることができなかったので、友達が少ないばかりか、いつも敬語を使って喋っていました。
なので、本当のところ友達と言っていいのかわからないくらい微妙な距離感です。
また、嫌なことを言われても、ヘラヘラ笑ってごまかして、自分の言いたいことを言えない弱気な性格で、都合よく使われてしまうこともありました。
授業で先生に刺されると、恥ずかしくなって赤面になり、堂々と発表なんてできたことは一度もありません。
いつも、「どうか自分が刺されませんように!」と祈っていました^^;
社会人になってもこの性格は治りません。
仕事でわからないことがあっても先輩に質問する勇気がなく、わからないことはそのまま。
雑談が苦手だったので、先輩や上司と車で移動があると、いつも黙っていました。
電話対応も苦手で、声が震えたり、会話がぎこちなくて、先輩に変わってもらうこともありました。
こんな状態で使えない社員だった僕は、職場ではぼっちになることが多く、なかなか馴染むことができなかったのです。
それに加え、堂々としていない態度をいつも怒られていました。
「取引先の人を不安にさせるだろ!」
「わかんねぇならわかんねぇって言え!」
ごもっともだとは思いますが、これができれば苦労してないんですよね。
本当は自分だって、もっと人前で堂々と話したり、誰とでも打ち解けていきたい。
でもそれができない。
このような辛い思い出があり、僕は人見知りな人生は損していると感じながら生きてきました。
そんな自分が嫌いで、人見知りであることが本当に疲れたと感じるようになっていったのです。
その頃から、人見知りをやめたいと思い始め、人見知りについて調べるようになりました。
なぜ人見知りになってしまうのか?
どんな人がなりやすいのか?
人見知りをやめるためには、どうしたらいいのか?
そうして得た知識を、今回はまとめていますので、ぜひ続きをお楽しみください。
人見知りのが持つ4つの特徴と心理
人見知りになる人には4つの特徴があります。どうしてその特徴が出てしまうのかといった心理状態と合わせて、一つずつ説明していきますね。
①引っ込み思案
引っ込み思案とは、積極的に人前に出たり自分から行動を起こしたりすることができない状態のことです。
自己評価が低いことが原因で、自分から誰かを誘ったり、複数人のグループの輪に入っていくのを苦手とします。
きっと自分はこの場に相応しくない、自分といても相手はつまらないだろうと思い込み、積極的な行動を起こせません。
②自意識過剰
自意識過剰とは、自分の内側に意識が集中して、相手に向けられていない状態のことです。
自分の発言や行動、外見が相手からどう思われているの、嫌われていないか?といったことを過剰に気にするようになります。
そのため、友人にも敬語を使ったり、嫌なことを言われてもヘラヘラと笑って自分の意見を発言しないといった行動をとってしまいます。
つまり、コミュニケーションそのものよりも、自分が嫌われないための言動を最優先にしている状態です。
③プライドが高い
プライドが高い人には、まじめで完璧主義者が多く、自分の弱みは他人に見せてはいけないものだと思い込む傾向があります。
そのため、誰にも相談せず問題を1人で抱え込んでしまったり、失敗(スベる)のを恐れ、人前で陽気な態度を見せることをしません。
④口下手
口下手とは、即興性を要求される会話で、自分の言いたいことが思いつかなかったり、上手くまとめて発言することができない状態です。
会話の流れの中で、自分の意見を瞬時にまとめるのが苦手なため、上手に説明できなかったり、「そうですね」といった短い返答で話を終わらせてしまったりします。
また、どんな話題を話していいのかを考えすぎてしまい、雑談ができなかったり、長く会話を続けることを苦手とします。
人見知りの原因は脳の防衛本能が働くことが理由
人見知りは防衛本能が警戒心を発令されることで、前の項にあるような心理が働きます。
どういうことか詳しく説明していきますね。
脳では、外部刺激を受けると扁桃体という感情を司る機能に刺激を伝達します。
人見知りをしない人の扁桃体は、外部刺激に対してそれほど反応しないのに対して、人見知りをする人の扁桃体は過剰に反応を起こします。
どうしてそんなことが起きてしまうのか?
その理由は、内向型な気質に関係します。
内向型の人というのは、脳の構造によって生まれつき「意識が内側に向く」という特徴を持っている人のことです。
内向型の脳では、外部刺激を受けると海馬という長期記憶を中継する脳と扁桃体を結びつけます。
長期記憶は、受け取った刺激に対して、過去に起こった嫌なことやトラウマなどと照らし合わせ、場合によっては記憶の書き換えを行う機能を持っています。
つまり、恐怖や不安を学習しやすく、神経質になりやすい性質を持っているのです。
そのため、コンプレックスを抱きやすく、自己評価が低いといった状態が生まれやすいので、引っ込み思案になったり
他人から嫌われていないだろうかと自意識過剰になったり、失敗を恐れやすくプライドが高くなってしまいます。
また、内向型の神経伝達経路は長く複雑に伸びていて、扁桃体や海馬の他にも、大脳新皮質という思考や計画、理論付けを行う脳機能にも刺激を伝達します。
これは、受け取った情報を深く考えるという特徴を持っている反面、情報処理に時間がかかるというデメリットもあります。
その結果、即興性を求められる会話や雑談が苦手という一面が出てしまうんですね。
恐怖や不安を学習しやすい内向型は、ストレスを抱えやすく、長期間ストレスや緊張状態が続くと回避性人格障害(対人恐怖症)というパーソナル障害に発展する危険性も持っています。
なので、人見知りを治そうとして無理に振る舞ったり、多くの人と会うような社交の場に出向くのは、決していいこととは言えません。
下の記事では、内向型について徹底的に解説していますので、ぜひ1度読んでみてください。
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ではいったい、内向型の人はどうやって人見知りを克服していけばいいのでしょうか?
自分の長所を見つけて人見知りを克服する方法
人間には、固定された性格特性と自由に変化できる性格特性の両面が備わっていると言われいます。
これは、自由特性理論と言われブライアン・リトル教授が唱えた理論だ。
リトル教授は自由特性理論について、以下のように述べている。
自由特性理論によれば、私たちは特定の性格特性を持って生まれるが──たとえば内向性だ──自分にとって非常に重要な事柄、すなわち「コア・パーソナル・プロジェクト」に従事するとき、その特性の枠を超えてふるまえる
そして、コア・パーソナルプロジェクトとは、自分らしい生き方のことです。
自分らしい生き方とは、情熱×才能×価値観に沿った生き方のことです。
この自分らしさを発揮できているとき、内向型の人は自由特性理論の通り、気質を超えて外交的に振るまえるのです。
内向型の人は、自分が重要視する仕事や、愛情を感じている人々、高く評価している事物のためならば、外向型のようにふるまえる
では、どうしたら自分のコア・パーソナルプロジェクトを見つけることができるのか?
5つのステップをこなすことで、あなたのコア・パーソナルプロジェクトを見つけることができます。
[aside type="boader"]コア・パーソナルプロジェクトを見つけるための5ステップ
コア・パーソナルプロジェクトを見つけることで、外交的に振る舞えるほか、自分軸で生きられるようになります。
自分軸ができると、自分の基準で物事を判断できるようになり、自分と他人を比べたり、他人に振り回されることがなくなるほか
自分の人生を主体的に生きることができるということ。
人生を主体的に生きている人は、自分に自信を持ちます。
自分に自信が持つことができると、人見知りが持つ4つの特徴は消え、生きづらさを感じなくなる。
これが、自分に合った人見知りの克服方法となります。
下の記事では、コア・パーソナルプロジェクトの見つけ方について、ワークを用いて詳しく解説していますので、ぜひ時間をとって試してみてください。
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